3.2. Dr.Web Enterprise Agent

動作原理

ワークステーションは、対応するOS用に設計された Dr.Web アンチウイルスパッケージによってウイルスの脅威から保護されます。

パッケージは、保護するコンピューターにインストールされ、メモリ上に常駐する Enterprise Agent によって操作されます。AgentEnterprise Server との接続を維持し、これにより管理者は、ワークステーション上のアンチウイルスパッケージを Dr.Web Control Center から集中管理で設定、アンチウイルス検査をスケジュール管理、アンチウイルスコンポーネント動作に関する統計およびその他の情報を閲覧、アンチウイルススキャンをリモートで開始または停止することが可能です。

Enterprise Server は随時更新をダウンロードし、接続された Agent に配信します。したがって、アンチウイルス保護はユーザーの介入無しに、またユーザーのコンピュータースキルに関係なく Enterprise Agent によって自動で導入・管理・調整されます。

アンチウイルス端末がアンチウイルスネットワークの外にある場合でも、Enterprise Agent は設定のローカルコピーを使用し、コンピューター上のアンチウイルス保護は機能し続けます(ユーザーのライセンスが切れるまで)が、ウイルスデータベースおよびプログラムファイルは更新されません。

モバイル Agent の更新については モバイルモードでのAgentの更新 をご覧ください。

基本的機能

Dr.Web Enterprise Agent は以下の動作を実行します。

アンチウイルスパッケージのインストール・更新・設定、スキャンの開始、Enterprise Server によって設定されたタスクの実行

特別な インターフェース 経由での Dr.Web アンチウイルスパッケージファイルの実行を可能にする

実行されたタスクの結果を Enterprise Server に送信

アンチウイルスパッケージ実行中に起こったイベントを Enterprise Server に通知

Enterprise Agent はすべて Enterprise Server に接続され、その サーバー に登録された1つないし複数のグループに含まれています (詳細は システムとユーザグループ をご覧ください)。Agent Enterprise Server はローカルネットワークで使用されるプロトコル(TCP/IP、IPX、NetBIOS)を介して通信します。

 

以降 Enterprise Agent がインストールされているコンピューターを、アンチウイルスネットワーク内での機能によってワークステーションと呼びます。ローカルネットワーク内にある場合は、サーバーまたはワークステーションのどちらとしても機能することが出来ます。

 

Windows環境での管理インターフェース

Windows環境では Enterprise Agent はタスクバーに アイコンを表示します。

以下の 表は、コンポーネントの状態に応じて表示されるアイコンの一覧です。

アイコンの意味

アイコン

説明

動作

緑色の背景に黒い絵

Agent は正常に動作し サーバー に接続されています。

ベーシックな背景に十字のサーバー アイコン

サーバー は使えません。

アイコンの上に黄色い三角形の中のエクスクラメーションメーク

Agent はコンピューターの再起動を必要としています。又は SelfPROtectSpIDer Guard のコンポーネントが無効です。

アイコンの背景が緑から赤に変化

パッケージコンポーネントの更新中にエラーが発生しました。

アイコンの背景が常に赤

Agent が停止している、または動作していません。

アイコンの背景が黄色

Agent がモバイルモードで動作中です(詳しくは モバイルモードでのAgentの更新 をご覧ください)。

アンチウイルスワークステーションの管理機能のいくつかは、このアイコンのコンテクストメニュー( 図)からアクセス可能です。

Dr.Web Enterprise Agent のコンテクストメニュー

Agent アイコンのコンテクストメニューからアクセスできる設定の範囲は、管理者が指定したワークステーションの設定によって異なります。

 

Agent パラメータの設定について、及び対応する管理機能についての説明は Enterprise Agent ヘルプをご覧ください。

 

Enterprise Agent の設定については Dr.Web Enterprise Agentのパラメータの編集 をご覧ください。

 

Windows環境での Dr.Web Enterprise Agent の起動と停止

 

Agent コンテクストメニュー内の 終了 コマンドを選択しても、Agent GUIを終了し(Windows環境での管理インターフェース 参照)タスクバーの通知エリアからアイコンが削除されるだけで、Agent は起動し続けますのでご注意ください。

 

プログラムそのものを終了するには以下のコマンドを実行してください。

net stop drwagntd

Agent を停止することは推奨できません。その場合パーマネントプロテクションは無効になりませんが、アンチウイルスパッケージソフトウェアは更新されず サーバー はワークステーションの状態に関する情報を受け取らなくなります。

Agent はコンピューターを再起動すると自動的に起動します。コンピューターを再起動せずにプログラムを再度起動させるには以下のコマンドを実行してください。

net start drwagntd