9.1.2. Dr.Web Enterprise Server for UNIX®系OSのアップグレード

サーバー ソフトウェアの上書きアップグレードは、全てのUNIX系OSで可能なわけではありません。アップグレードがサポートされていないUNIX系OSでは、古いバージョンの サーバー ソフトウェアを削除したのちバージョン 6.0.4 をインストールしてください。

設定ファイルの保存

サーバー を削除した後には以下のファイルが残ります。

ファイル

説明

デフォルトフォルダ

dbinternal.dbs

内部データベース

Linux: /var/opt/drwcs/

Solaris および FreeBSD: /var/drwcs/

drwcsd.conf (the name may vary)

サーバー 設定ファイル

Linux: /var/opt/drwcs/etc

Solaris および FreeBSD: /var/drwcs/etc

webmin.conf

Dr.Web Control Center 設定ファイル

common.conf

設定ファイル(UNIX系OSのいくつか)

enterprise.key (the name may vary)

サーバー ライセンスキーファイル

agent.key (the name may vary)

Agent ライセンスキーファイル

certificate.pem

SSL証明書

private-key.pem

RSAプライベートキー

drwcsd.pri

暗号化プライベートキー

drwcsd.pub

暗号化パブリックキー

Linux および Solaris:

/opt/drwcs/Installer/

/opt/drwcs/webmin/install

FreeBSD:

/usr/local/drwcs/Installer/

/usr/local/drwcs/webmin/install

データベースの保存

Dr.Web Enterprise Security Suite ソフトウェアをアップグレードする前に、データベースをバックアップすることを推奨します。

データベースをバックアップするには

1.サーバー を停止します。

2.DB をファイルにエクスポートします。

FreeBSD:
# /usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh exportdb /var/drwcs/etc/esbase.es

Linux:
# /etc/init.d/drwcsd exportdb /var/opt/drwcs/etc/esbase.es

Solaris:
# /etc/init.d/drwcsd exportdb /var/drwcs/etc/esbase.es

外部DBを使用する サーバー では、データベースと一緒に提供される標準ツールの使用を推奨します。

 

.Dr.Web ESS DB のエクスポートが成功したことを確認してください。DBのバックアップコピーが無い場合、緊急時に サーバー を復元出来ません。

 

重要な注意事項

 

操作は全て root 管理者アカウントの元で行ってください。

 

5.0 以前のバージョンからバージョン 6.0.4 への サーバー 更新の際には、古いリポジトリを削除し、新しいものをインストールする必要があります。

 

複数の サーバー を持ったネットワークでは、バージョン 6.0.4 のメイン サーバー から 5.0 以前のバージョンの子 サーバー へ送られるのはウイルスデータベースのみです。

全てのソフトウェアおよび Agent の更新を送るには、子 サーバー をバージョン 6.0.4 へアップグレードしてください(リポジトリの互換性のため)。

 

バージョン 5.0 以降のアンチウイルスパッケージには SpIDer Gate、及び Office Control コンポーネントが含まれています。このコンポーネントを使用するには、それらがライセンスに含まれている必要があります (Antivirus+Antispam) 。 ライセンスにこのコンポーネントが含まれていない場合は、下記 の方法を実行することを推奨します。

 

自動アップグレード

Linux 向けの サーバー をバージョン 5.XX から 6.0.4 へアップグレードする場合、古いバージョンを削除した後に新しい サーバー をインストールする代わりに、以下のコマンドを使用することが出来ます。

rpm: rpm -U <package_name>

dpkg: dpkg -i <package_name>
deb パッケージのアップグレードでは、 /root/drwcs が無いか、または空である必要があります。

自動的に保存された ファイル は全て対応するディレクトリ内に保存され、手動による置き換えは必要ありません。

バージョン 5.0 または 6.0 サーバーrpm ディストリビューションキット用パッケージをアップグレードする際、アップグレード前に webmin.conf Control Center 設定ファイルが変更されていた場合は、webmin.conf は古いバージョンから保存され、新しいファイルが webmin.conf.rpmnew という名前で作成されます。

設定ファイルの変更されたパラメータによって提供された機能を使用したい場合(Agent インストーラは http://<server_name>:9080/install ページでも入手可能です。インストールファイル を参照してください)、変更された全ての設定を古いファイルから新しいファイルにコピーし、新しいファイルwebmin.conf.rpmnewの名前を置換によってwebmin.confに変更してください。

手動アップグレード

内部データベースを使用する場合

1.Enterprise Server を停止してください。

2.ファイル(step 4 サーバー アンインストール中に自動的にコピーされる ファイル 以外)を使用する予定がある場合はそれらを手動でバックアップしてください。例えば、レポートテンプレートをバックアップフォルダにコピーします。

3.レポジトリのコンテンツを削除します。

4.Enterprise Server ソフトウェアを削除します(Dr.Web Enterprise Server for UNIX®系OSのアンインストール 参照)。バックアップコピーを作成するように指示されます。バックアップを保存するフォルダを指定するか、デフォルトのフォルダを承認してください。

5.Enterprise Server バージョン 6.0.4 をインストールします(Dr.Web Enterprise Server for UNIX®系OSのインストール 参照)。

6.インストール後、作成したファイルを前回のインストールからのバックアップコピーと自動的に置き換えることができます。自動バックアップの場合、ファイルは以下の順番で置き換えられます。

ファイル

OSごとのパス

Linux

Solaris

FreeBSD

drwcsd.pub

/opt/drwcs/Installer/

/opt/drwcs/webmin/install

/usr/local/drwcs/Installer/

/usr/local/drwcs/webmin/install

dbinternal.dbs

/var/opt/drwcs/

/var/drwcs/

drwcsd.conf

drwcsd.pri

enterprise.key

agent.key

certificate.pem

private-key.pem

/var/opt/drwcs/etc

/var/drwcs/etc

 

6.0.2 よりも古いバージョンの Dr.Web Control Center 設定ファイル(webmin.conf)は、バージョン 6.0.4 のソフトウェアとの互換性がありません。6.0.2 よりも古いバージョンの サーバー をアップグレードした後は、新しい設定ファイルを 4.XX 設定ファイルのバックアップコピーと置き換えることは出来ず、必要な変更は全て手動で行う必要があります。

 

手動バックアップの場合、インストール前にファイルをコピーしたフォルダと同じフォルダ内のファイルを置き換えてください。

 

古いバージョンの サーバー の全てのバックアップファイル(step 6参照)に対して、新しいバージョンの サーバー インストール時に選択されたユーザーを、ファイルのオーナーとして指定してください。

 

7.データベースをアップグレードするために以下のコマンドを実行してください。

Linux および Solaris: /etc/init.d/drwcsd upgradedb

FreeBSD: /usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh upgradedb

8.Enterprise Server を起動します。

9.レポジトリのアップグレードをセットアップし、実行して下さい。

10.サーバー を再起動します。

外部データベースを使用する場合

1.Enterprise Server を停止してください。

2.ファイル(step 4サーバー アンインストール中に自動的にコピーされる ファイル 以外)を使用する予定がある場合はそれらを手動でバックアップしてください。例えば、レポートテンプレートをバックアップフォルダにコピーします。

3.レポジトリのコンテンツを削除します。

4.Enterprise Server ソフトウェアを削除します(Dr.Web Enterprise Server for UNIX®系OSのアンインストール 参照)。バックアップコピーを作成するように指示されます。バックアップを保存するフォルダを指定するか、デフォルトのフォルダを承認してください。

5.Enterprise Server バージョン 6.0.4 をインストールします(Dr.Web Enterprise Server for UNIX®系OSのインストール 参照)。

6.自動的に保存されたファイル(上記 参照) を以下の場所に移動してください。

Linux: /var/opt/drwcs/etc(パブリックキー以外)。 パブリックキーは /opt/drwcs/Installer//opt/drwcs/webmin/install に保存してください。

FreeBSD: /var/drwcs/etc(パブリックキー以外)。 パブリックキーは /usr/local/drwcs/Installer/ と/usr/local /drwcs/webmin/install に保存してください。

Solaris: /var/drwcs/etc(パブリックキー以外)。 パブリックキーは /opt/drwcs/Installer/ と /opt/drwcs/webmin/install に保存してください。

手動バックアップの場合、インストール前にファイルをコピーしたフォルダと同じフォルダ内のファイルを置き換えてください。

 

古いバージョンの サーバー の全てのバックアップファイル(step 6参照)に対して、新しいバージョンの サーバー インストール時に選択されたユーザー(デフォルトではdrwcs)を、ファイルのオーナーとして指定してください。

 

7.データベースをアップグレードするために以下のコマンドを実行してください。

Linux および Solaris:

/etc/init.d/drwcsd upgradedb

FreeBSD:

/usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh upgradedb

8.Enterprise Server を起動します。

9.レポジトリのアップグレードをセットアップし、実行して下さい。

10.サーバー を再起動します。

Dr.Web Enterprise サーバーをバージョン 6.0.4 へアップグレードする際には以下の手順を実行することを推奨します。

1.アップグレード前に、Enterprise Agentネットワークインストーラ の通信プロトコルの使用を次の方法で無効にしてください。メインメニューで 管理 を選択し、Dr.Web Enterprise サーバの設定 をクリックします。モジュール タブに行き プロトコル"Dr.Web Enterprise エージェント"、及び プロトコル"Dr.Web Network Installer" フラグをクリアにします。保存 をクリックします。サーバー を再起動するよう要求するウィンドウが開きます。はい をクリックしてください。

2.上記 の方法で サーバー をバージョン 6.0.4 にアップグレードしてください(保存された サーバー 設定ファイルを使用して)。

3.サーバー をアップグレードした後、ワークステーションにインストールしたコンポーネントの設定を行います(アンチウイルスパッケージの構成 参照)。特に、アンチスパム ライセンスを持っていない場合は、SpIDer Gate 及び Office Control コンポーネントに対して インストールしない を設定してください。

4.Dr.Web ESS コンポーネントをアップグレードします。メインメニューで 管理 を選択し、コントロールメニューで レポジトリの状態 をクリックします。開いたウィンドウで 更新情報のチェック をクリックしてください。必要に応じて GUS 更新の為のプロキシサーバー設定を事前に行ってください。

5.必要に応じて、サーバー との通信に Agent が使用するポートを 管理 Dr.Web Enterprise サーバの設定  → トランスポート タブを使用して設定してください。

6.step 1 で無効にした Enterprise Agent 及び ネットワークインストーラ の通信プロトコルの使用を有効にします。

7.ワークステーションのソフトウェアをアップグレードします。

アップグレードされたアンチウイルスプログラムが操作可能な状態になります。

 

サーバー 4.XX バージョンから 6.0.4 バージョンにアップグレードした後、transport パラメータは サーバー drwcsd.conf 設定ファイル内にあるようにしてください。

Transport "drwcs" "tcp/0.0.0.0:2193" "udp/231.0.0.1:2193"

drwcs サーバー 名です。

このパラメータが指定されていない場合は、手動で追加して サーバー を再起動してください。