vaderetroプラグインのセットアップ

プラグインの動作に関する主要なパラメータは全て%etc_dir/plugin_vaderetro.conf 設定ファイル内で設定します。設定ファイルの構造やパラメータの種別についての説明は設定ファイルを参照してください。パラメータは設定ファイル内での順番のとおりに説明します。

[VadeRetro]セクションではvaderetroプラグインの一般設定が定義されています。

[Vaderetro] セクション

FullCheck = {Yes | No}

実装されている全てのスパム検出ロジックを実行します。この検査を通過した各メッセージは-10000~ +10000の間のスコアを受け取ります。スコアが小さいほど、メッセージがスパムである可能性は低くなります。スコアがプラグイン設定ファイル内のSpamThresholdパラメータで指定された閾値以上の場合、そのメッセージは疑いなくスパムと判定されます。この完全検査は全体の動作を遅くしてしまう可能性があるので注意してください。

デフォルト値:

FullCheck = Yes

NoHamFrom = {Yes | No}

このパラメータの値にYesが指定されている場合、あらかじめ定義されているDr.Web MailDのアドレス(例:nospam@domain.ru)に送信されたメッセージの検査は実行されません。

デフォルト値:

NoHamFrom = Yes

AddXHeaders = {Yes | No}

X-Drweb-SpamStateおよびX-Drweb-SpamScoreヘッダをメッセージに追加する指定です。前者にはメッセージがスパムかどうかの情報が含まれ、後者には完全検査に応じたスコアの総合計が含まれています。

デフォルト値:

AddXHeaders = Yes

AddVersionHeader = {Yes | No}

VadeRetroのバージョン情報を表すX-Drweb-SpamVersion ヘッダをメッセージに追加する指定です。

デフォルト値:

AddVersionHeader = No

AddXDrwebSpamStateNumHeader = {Yes | No}

X-Drweb-SpamState-Numヘッダをメッセージに追加する指定です。VadeRetroライブラリが分類に応じて割り当てる数値が含まれます。

0  - 正常メール
1  - スパム
2  - ウイルスメール
3  - バウンスメール

デフォルト値:

AddXDrwebSpamStateNumHeader = No

AddXSpamLevel = {Yes | No}

X-Spam-Levelヘッダをメッセージに追加する指定です。この値はスコア10に相当する* 記号を持っています(例えば110のスコアを持つメッセージには X-Spam-Level: ***********ヘッダが追加されます)。

デフォルト値:

AddXSpamLevel = No

CheckForViruses = {Yes | No}

スパムウイルスに対するヒューリスティック検査の指定です。

デフォルト値:

CheckForViruses = Yes

CheckDelivery = {Yes | No}

SMTP配送失敗通知メッセージ検査の指定です。

デフォルト値:

CheckDelivery = No

AllowRussian = {Yes | No}

ロシア語を含むメールの許可を指定します。

デフォルト値:

AllowRussian = Yes

AllowCJK = {Yes | No}

中国語、日本語、韓国語を含むメールの許可を指定します。

デフォルト値:

AllowCJK = Yes

WhiteList = {lookups}

ホワイトリストを含むファイルの指定です。許可するアドレスをファイル内で1行につき1つずつ指定します。*@mycompany.comのようにワイルドカード記号(*)を使用することでドメインを指定することが出来ます。

例:

hello@myneighbourhood.co.uk

*@mycompany.com

デフォルト値:

WhiteList =

BlackList = {lookups}

ブラックリストを含むファイルの指定です。拒否するアドレスをファイル内で1行につき1つずつ指定します。*@mycompany.comのようにワイルドカード記号(*)を使用することでドメインを指定することが出来ます。

デフォルト値:

BlackList =

SubjectPrefix = {text value}

スパムと判定されたメッセージの件名の前に追加するプレフィックスの指定です。メッセージスコアがSpamThresholdの値よりも大きく、スパムと判定された場合に追加されます。

デフォルト値:

SubjectPrefix =

UnconditionalSubjectPrefix = {text value}

疑いなくスパムと判定されたメッセージの件名の前に追加するプレフィックスの指定です。メッセージスコアがUnconditionalSpamThresholdの値よりも大きく、疑いなくスパムと判定された場合に追加されます。

デフォルト値:

UnconditionalSubjectPrefix =

NotifySubjectPrefix = {text value}

バウンスメールと判定された(VadeRetroライブラリによって"3"と評価された)メッセージの件名の前に追加するプレフィックスの指定です。

デフォルト値:

NotifySubjectPrefix =

PathToVadeRetro = {path to file}

VadeRetroアンチスパムライブラリへのパスの指定です。update.plスクリプト経由で動的アップデートが可能で、新しいバージョンがダウンロードされて古いライブラリと置き換えられ、drweb-maildSIGHUPシグナルが送られます。

デフォルト値:

PathToVadeRetro = %var_dir/lib/libvaderetro.so

UnconditionalSpamThreshold = {numerical value}

メッセージスコアがこのパラメータ値以上の場合、疑いなくスパムと判定され、UnconditionalActionパラメータで指定されたアクションがメッセージに適用されます。SpamThresholdパラメータの値以上の数値を指定してください。

デフォルト値:

UnconditionalSpamThreshold = 1000

SpamThreshold = {numerical value}

メッセージスコアがこのパラメータ値以上の場合、スパムと判定され、Actionパラメータで指定されたアクションがメッセージに適用されます。この検査はメッセージスコアがUnconditionalSpamThresholdパラメータの値よりも小さい場合のみ実行されます。UnconditionalSpamThresholdパラメータの値以下の数値を指定してください。

デフォルト値:

SpamThreshold = 100

UnconditionalAction = {actions}

疑いなくスパムと判定されたメッセージに適用するアクションの指定です。基本処理はpassremovediscardrejectで、追加処理はquarantineredirectです。

デフォルト値:

UnconditionalAction = pass

Action = {actions}

スパムと判定されたメッセージに適用するアクションの指定です。基本処理はpassrejectdiscardtempfailで、追加処理はquarantineredirectです。

デフォルト値:

Action = pass

NotifyAction = {actions}

バウンスメールと判定されたメッセージに適用するアクションの指定です。基本処理はpassrejectdiscardtempfailで、追加処理はquarantineredirectです。

デフォルト値:

NotifyAction = pass

UseCustomReply = {Yes | No}

メッセージを拒否した際にSMTPが返すカスタムエラーメッセージの設定です。

デフォルト値:

UseCustomReply = No

SpamCustomReply = {text value}

ActionUnconditionalActionNotifyAction = rejectアクションが適用され、UseCustomReply = yesの場合にSMTPが返すメッセージの指定です。指定することが出来るのは文字列内のテキストの部分のみで、空白を含む場合は引用符で囲む必要があります。

例:

550 5.7.0 "Text part of reply"

デフォルト値:

SpamCustomReply = "Dr.Web vaderetro plugin: this is spam!"

FromProtectedNetworkScoreAdd = {numerical value}

メッセージ送信者のアドレスがProtectedNetworkリスト内にある場合に、メッセージのスコアに特定の値を加える指定です。負の値を使用出来ます。この機能を無効にしたい場合、このパラメータに0を指定してください。

デフォルト値:

FromProtectedNetworkScoreAdd =

UseReplyCache = {Yes | No}

ProtectedNetworkReplyCacheLifeTimeおよびReplyToProtectedNetworkScoreAddパラメータを有効/無効にします。このパラメータが無効になっている場合、reply_cacheストレージは使用されません。

デフォルト値:

UseReplyCache =

ProtectedNetworkReplyCacheLifeTime = {time}

reply_cacheへのエントリを保存する期間の指定です。メッセージ送信者のアドレスがProtectedNetworkのリスト内にある場合、そのメッセージの全ての受信者のアドレスが、このパラメータで指定された期間間、特別なストレージreply_cacheに追加されます。受信者のアドレスが既にストレージにある場合はエントリが更新されます。送信者がreply_cache内にある応答メッセージのスコアはReplyToProtectedNetworkScoreAdd パラメータを使用して変更することが出来ます。

デフォルト値:

ProtectedNetworkReplyCacheLifeTime =

ReplyToProtectedNetworkScoreAdd = {numerical value}

送信者がreply_cache内にあるメッセージのスコアに追加する値の指定です。

デフォルト値:

ReplyToProtectedNetworkScoreAdd =