1.3. Dr.Web Enterprise Security Suite について

Dr.Web Enterprise Security Suite は、企業のコンピューターがローカルネットワーク内に含まれているいないに関わらず、それらに対する完全なアンチウイルス保護を提供します。

Dr.Web Enterprise Security Suite によって以下の事が可能です。

アンチウイルスパッケージをコンピューターに集中インストール(ユーザーの作業不要)

アンチウイルスパッケージの集中セットアップ、

保護するコンピューターのウイルスデータベース、及びプログラムファイルを集中更新、

全ての保護するコンピューター上のウイルスの侵入やアンチウイルスパッケージ、及びOSの状態をモニタリング。

Dr.Web ESS により保護するコンピューターのユーザーは、アンチウイルスパッケージのセットアップ、及び管理の両方を行うことが出来ます。また絶対的禁止を含む柔軟な権限を持つことが出来ます。

Dr.Web ESS クライアント-サーバーー構造を持ち、 Dr.Web ESS コンポーネントは Enterprise Server として機能するためにユーザー、及び管理者のコンピューターにインストールされ、ネットワークプロトコルTCP/IP、IPX/SPX、NetBIOSを介して情報を交換します。 Dr.Web ESS の協調コンポーネントがインストールされたコンピューターの集まりをアンチウイルスネットワークといいます。

アンチウイルスネットワークには以下のコンポーネントが含まれています。

コアコンポーネント:

Dr.Web Enterprise Server (Enterprise Server)には異なるOSの保護するコンピューターに対するアンチウイルスパッケージのディストリビューションキット、ウイルスデータベースの更新、アンチウイルスパッケージと Enterprise Agent 、ユーザーキーと保護するコンピューターのパッケージセッティングが含まれています。Enterprise Server Agent のリクエストに応じて対応するコンピューターへ必要な情報を送り、アンチウイルスネットワーク全体のイベントに関するログを作成します。

Dr.Web Control Center Enterprise Server と一緒に自動的にインストールされます。これはWebページのエクステンションで、これよって Enterprise Server と保護するコンピューターの設定を編集し、アンチウイルスネットワークを管理することができます。

Dr.Web Enterprise Agent (Enterprise Agent) は保護するコンピューターにインストールされます。 Enterprise Server の指示に基づいてアンチウイルスパッケージをインストール、更新、コントロールします。 Enterprise Agent は、ウイルスの侵入や保護するコンピューターに関するその他の必要な情報を Enterprise Server に報告します。

オプショナルコンポーネント:

プロキシサーバーはオプションとしてアンチウイルスネットワークに含むことが出来ます。プロキシサーバーの主な機能は、 Enterprise ServerEnterprise Agent を直接接続することが不可能な場合に、それらを接続することです。例えば サーバーAgent が間にパケットルーティングを持たない別々のネットワーク上にある時などです。キャッシュ機能により、ネットワークトラフィック、及び Agent 更新の受信にかかる時間を削減します。

NAP ValidatorはMicrosoft Network Access Protection(NAP)テクノロジーを使うことが出来ます。これにより保護するワークステーション上にある Dr.Web アンチウイルスソフトウェアの健全性をシステム健全性の要求事項に基づいてチェックすることが可能です。

 

Enterprise Server はローカルネットワークサーバーとして機能するコンピューターだけではなく、ローカルネットワークのどのコンピューター上にもインストールすることができます。他のアンチウイルスネットワークコンピューター及び Global Update System サーバーと通信するために、そのコンピューターがインターネットに接続されている必要があります。

 

Dr.Web Control Center サーバー 以外のコンピューター上でも動作します。ネットワークで繋がっていることが必要です。

 

アンチウイルスネットワークに Enterprise Servers を組み込むことができます。この機能はマニュアルの 複数のDr.Web Enterprise Serverを持つネットワークの特性 で詳しく紹介しています。

 

保護するワークステーション上にインストールされたアンチウイルスパッケージには以下のコンポーネントが含まれています。

コアコンポーネント:

Dr.Web Scanner for Windows Dr.Web for Windows の基本的な製品の一つです。このScannerはワークステーションのグループ、或いは個人設定経由で設定されます。ユーザーの要求、又はローカルスケジュールに応じてPCをスキャンします。またアンチルートキットモジュールも含んでいます(Dr.Web Enterprise Scanner には含まれません)。

Dr.Web Enterprise Scanner for WindowsEnterprise Agent の機能の一つです。アンチウイルススキャナーでもあり、同じウイルスデータベースとサーチエンジンを使用します。この機能は Enterprise Agent に内蔵されています。Dr.Web Enterprise Scanner はスケジュールに沿って、又は直接 Dr.Web Control Center からのタスクに従って、オンデマンドでウイルスをスキャンします。特別なインターフェースや独立した設定は持っておらず、Dr.Web Control Center の動作を介してのみ設定されます(スキャンがスケジュールに沿って、又は手動で開始される時)。

SelfPROtect システムモニター は、ESS が使用しているファイル・ディレクトリがユーザーまたは悪意のあるソフトウェアによって不正に、或いは誤って消去・変更されるのを防ぎます。システムモニターが動作していれば、これらのリソースへは Dr.Web のプロセスしかアクセス出来ません。

オプショナルコンポーネント:

SpIDer Guard (ファイルモニター) はメインメモリ内に常駐し、取り外し可能なメディア上にある開かれたファイルやハードドライブ上にある書き込みのために開かれたファイルを全てオンアクセスでチェックします。さらに、ウイルスと思われるアクティビティをモニタリングし、検出された場合にはその進行をブロックしてユーザーに通知します。

SpIDer Mail (メールモニター) もまた、メインメモリ内に常駐します。このプログラムはPOP3/SMTP/IMAP4/NNTPプロトコルを介したメールクライアントからメールサーバーへの通信を全て監視し、メールクライアントが受け取る(又は送る)前に受信(又は送信)するメールのメッセージをスキャンします。

SpIDer Gate (HTTPガード) はコンピューターメモリ内に常駐し、Webサイトへのアドレスを監視します。httpトラフィック内の悪意のあるソフトウェア(例えばアップロード・ダウンロードされたファイル内のウイルス)を駆除し、疑わしい又は不正なリソースへのアクセスをブロックします。

Dr.Web Office Control はコンピューターメモリ内に常駐し、設定によって、ネットワークリソースや特定のローカルリソースへのアクセスをコントロールします。これにより特定のWebサイトへのアクセスを制限することが可能になり、不適切なWebコンテンツへのアクセスをコントロールすることができます。このコンポーネントによって企業内の従業員が不適切なWebサイトにアクセスするのを制限できるだけでなく、重要なファイルの整合性が確実なものとなり、それらを脅威から守ることができます。

Dr.Web FireWall はお使いののコンピューターを不正アクセスから守り、重要なデータがネットワークを通じて漏えいするのを防ぎます。このコンポーネントによって、接続やデータの移動をモニタリングし、不正な接続や疑わしい接続をネットワーク及びアプリケーションレベルでブロックすることができます。